12/20
いつの間にか眠っていて、たくさんの夢を見た。そのどれもが陰鬱で、うらぶれていたような気がする。目が覚めたのは9時半頃。ぐだぐだ支度をすると好きなことややるべきことをする時間は無く、家を出た。
高速バスの中で、浅くて怠いうたた寝をしてずっと気分が悪かった。本を少ししか読み進めることができなかった。
スーパーでご飯を買って学校で食べた。今日はスタジオの前の通路がやけに賑やかでいつもより独りだった。テスト勉強をする気が起きず、物語が佳境に入った村上春樹の1Q84を最後まで読み終えた。あと30分。ここまで追い詰められてやっとテスト勉強を始めた。
音楽を共有したくなったけれど、あの中に入ったらきっと僕は余計独りになるし、何も成長できない。隣の芝生が青く見えているだけだ。僕は僕のやり方で成功する。しかし本当に社交性がないな。彼女の前でふざけることができたときのように、心を開いて安心しきっていれば同じように冗談を言ったりおどけたりできるんだろうか。いや、それだけじゃダメだ。あの頃、あんなにおどけることができたのは二人っきりだったときだけだ。二人っきりの時に心を開くことには社交性は多分いらないのだと思う。
テストは惨憺たる結果に終わった。逃げるように寒い夜の底へ身を投げ出したら、寂しくて仕方なかった。
男性の誕生という本を読み始めた。僕の求めていたものがそこには展開されていた。女性的な面を抑圧することの弊害を僕も被っているのだと知った。